ひとつの見方

キヤノンには世界制覇を期待

実現したいことと現実とのギャップが開き過ぎると、それが戦略的には正しくても、いくら何でも実行不可能だろう、という見方が強くなるものです。確かに実現したいことが理想的であればあるほど耳ざわりはいいのですが、これで問題ないと現状肯定されてしまうと、逆に現状の問題が気になり信用できなくなってしまいます。

おそらく、キヤノンQ2業績や社長・会長インタビュー記事から生じる素朴な疑問は次のようなことではないでしょうか?

  • 為替はUSDJPYで22%円安になったのに、輸出比率80%超の企業が前年同期比で売上高+7.5%、営業利益+6.2%というのはどういうことなのだろう?円安にならなかったら、赤字転落もあったのではないか。
  • イメージングシステム(デジカメ)は台数ベースで1眼レフ▲4%、コンパクトデジカメ▲26%でいずれも前期比で減少。営業利益は+0.5%で、もはや継続的に成長というよりか、成長はピークアウトし、ハイエンド機で利益をどう確保していくか、守りのビジネスになってきたのではないか?
  • 欧州と中国の景気回復が計画達成の前提になっているが、楽観視していいかどうか?どちらも楽観視できないのでは?
  • 為替が95円を切ると逆ざやが発生する。円高対応はできているのだろうか?円安が幻想で終わる可能性だってある。
  • 低金利の時代に後生大事にキャッシュを持ち続け、新しい事業機会に投資してこなかったツケが回って来ているのではないか?
  • 「スマートフォンとの共生」という発想はいかにも想像力に乏しい。相手が動いたら、自分はそのあとを追いかける関係が「共生」なら負け組は全員おめでたいくらいに「共生」していることになるのではないか?広報宣伝部は何をチェックしているのだろう?
  • どこかシャープのonly oneと似ている。only oneも一歩まちがうとガラパゴス。

キヤノンに限って、経営が硬直化することで意思決定プロセスが形式主義的になってしまい、現場の自由な発想と活力が失われているなんてことはないですよね。なんかチグハグな感じがしてしまうのです。社長・会長の下の役員に本当のNo.1の人材がいないから、混乱しているように見えるのでしょうか。

日本で本当に底力のある企業と言えばキヤノンが筆頭なのですから、デジカメに限らず、MFPでも世界制覇を実現してもらいたいものです。そのためには、どちらも進化しないといけません。今まで通りではいけません。

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