ひとつの見方

Googleの原点回帰の限界点

セキュリティ対策をやっているうちに、Googleの限界点がどこにあるのか、あるいはあったのか、少し見えてきました。

対照のOSはMac OS X 10.8.7 / Windows 7 / iOS 6のデバイスです。

アドオンやユーティリティを使ってわかったことは、次のサイトは問題がありました。

1. 基本的な問題は次の3点。

① cookieを保存しないと使えないか制限がある
② Java(Silverlight)を有効にしないと使えないか制限がある
③ Javaを有効にするとcookieを勝手に保存してしまう

2. Nike+のみ、VPNが有効だとログオンできない、ログオンしているときにVPNを有効にすると強制ログオフされる問題がありました。対応は次の通り。

  • yahoo (日米のYahoo!サイト)・・・使わない
  • msn (Microsoft)・・・すべて有効
  • wsj (Wall Street Journal)・・・使わない
  • nike (Nike+)・・・VPNマニュアルで調整
  • google・・・使わない

① Yahoo!は、ニュースはほかのサイトで代用可能だし、Yahoo FinanceもMSN Moneyの方が使いやすいので、参照しないことにし、ブックマークも削除しました。アカウントは放置。

② MSN(Microsoft)は、SkyDrive、outlook.comを利用しているためcookie保存・Java有効とせざるを得ず、問題回避。

③ Wall Street Journalは、cookieを有効にし、Javaを有効にしても、日本語版とUS版との間に混乱があったこと、内容的にはBloombergやReutersで代用できるので、参照しないことにし、ブックマークも削除しました。アカウントは放置。

④ Nike+はVPNを無効にすれば使えることがわかっているので、とりあえずこの状態で放置。iOSアプリをほかのものに変えたときには削除予定。

⑤ Googleはすこし複雑。

  • cookie保存せず・Java無効で検索のみ利用
  • 地図はiOSはApple地図アプリを利用
    Mac OS XはMapionで代用し、Appleが新しい地図アプリを次期バージョンでリリースしたら乗り換え
  • Google地図をどうしても使わなければならない場合、
    1) NoScriptの「このページのすべてを一時的に許可する」
    2) cookieが強制的に保存されてしまうことに注意
    3) 使い終わったら、Biscuitで「不要なcookieを削除」
    4) NoScriptの「一時的な許可を取り消す」

こうやってわかることは、改めて言うまでもなく、Google検索は「素の状態」でも使える、ということです。Googleは、Google検索に何らかの前提条件をつけてしまうと、事業基盤に影響が出るとわかっています。「cookieを保存すれば、もっと有効なサービスが使えます」と言えても、逆に「cookieを保存しなければ、Google検索は動きません」とはできないのです。

Googleは原点に戻って考えた方がいいのではないかと思います。全世界のページに広告を貼り付けようとしたり、Google AdSenseやGoogle Analyticsをつかって利用者の行動分析をしたいあまりにプライバシー情報を集めることが一番いい方法だと考えるのは、これらに代わるもっと有効な広告手段が見出せていないからで、言い換えれば、広告の進化が止まっていることが真の問題です。

基盤事業の変革はむずかしいものです。基盤事業は、企業の中ではもっとも保守的だからです。一旦できあがった事業は自己を正当化し、変化を受け付けません。企業寿命が30年説は昔のことで、競合企業の追い上げが早くなったことで、今は10年か、20年でしょう。

何もしなければ、Googleもbit.lyのような企業からも少しずつ足下をすくわれるのでしょうね。広告を出している企業は、Google Analyticsによる間接的な情報よりも、bit.lyからダイレクトに飛んできた統計情報の方を信じるでしょうから、Googleも情報の信頼度をどう上げるか、よくよく考える必要があるでしょう。それには、利用者の行動分析結果はこうだと主張したところで、統計情報以外に具体的なバックデータを示せない訳ですから、信頼性を議論するには不十分です。

もっとも、Googleの陣地が狭まることがいいことかどうか、それは別問題ですけどね。

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