ひとつの見方

ネット広告のインターネット無差別攻撃

「ネット広告ブロックはウェブビジネスへの“無差別”攻撃」なのか、それとも「ネット広告こそインターネット乗っ取りと逆テロリズム」なのか、区別するのはむずかしい。

ネット広告ブロックはウェブビジネスへの“無差別”攻撃を読んで考えたことです。

「広告を受け入れないのならこの記事を読む資格がない」とか「このwebサイトは広告収入で運営されている」という論理があるにしても、元々、インターネットが先で、広告ビジネスはあとから来たはずです。その意味では、Wall Street Journalのように有料サイトにしてしまえばいい話で、それでピリオドです。

自動ポップアップ、ムービーの自動再生、Flashによる点滅等、CPUの使用率を上げ、メモリを食い、使いものにならなくする広告こそ自由で公平なインターネットへの無差別テロだ、と言えなくはありません。

広告ブロックをインストール状況

  • Firefoxユーザーの36.7%
  • Google Chromeユーザーの30.4%
  • Operaユーザーの20%

しかしながら、以前指摘したように広告ブロックはこれからのビジネスです。実際、Adblock Plusについては次のように言われています。

Adblock Plusの収益源

  • Adblock Plusはウェブビジネスが利益の一部を支払うことで、その広告を表示することに合意している。
  • グーグルは2012年、Adblock Plusにより8億8,000万ドルの損害を被ったと推定される。
  • グーグルは、Adblock Plusに少なくはない金額を支払って広告を表示させるようにしたらしい。

似たようなことは、広告非表示ブラウザであるはずのiOSアプリSlepniorにも当てはまるのかもしれません。特定の広告が表示されるからです。これが単に技術的な問題であるなら、少しお粗末ということになります。

「PageFairは、5年後には広告ブロックのユーザーは全体の50%を占めるようになる」と予測しています。何%が広告ブロックをするかよりも、広告の訴求対象者の何%が広告ブロックをするかが重要です。一般に購買力の高いユーザーは高学歴・高収入であり、ITリテラシーが高く、広告をブロックする可能性が高くなります。

言い換えるなら、Googleは次第に自分がはじめたことによってしっぺ返しを喰らい、広告ビジネスを窮地に追いやる可能性が出てきた、ということだと考えられます。すでに広告ブロック率30%でも十分に高いのに、50%は時間の問題で、Googleのインターネットに対するあり方を変えることになる、と予想されます。