データを盗んでいる間は静かにしていてね

MicrosoftがアンチGoogleキャンペーンをはじめました。

「Googleは、プライバシーを侵す悪の権化」とでも言いたいのでしょうか?実際その通りで、Googleはプライバシーを全く重要視していないのも事実です。近代以前はプライバシーなんて存在しなかったと言ってのけるくらいですからね。Googleにとってトラッキングはあたり前のことだし、正当な営業活動です。24時間365日インターネットストーカーをやっているのは人間ではなくコンピュータだから、なんら問題がないという考えは、本当に真っ当なのでしょうか?

Microsoftには、ぜひがんばってもらいたいものです。

ええ、もちろん、MicrosoftはGoogleのようにインターネットユーザーのデータを盗むような卑劣なことをするはずがありません。Bing検索で履歴を取っているのは、Googleとは意味が違います。

えっ、そうなんですか?何か、信用できないなあ。人の振り見てわが身を直せ。そういう見方もあります。商魂たくましいのは、有料販売であることです。

まあ、パロディの一種と言えなくはありません。

スクリーンショット 2013-11-21 14.30.24

データを盗んでいる間は静かにしていろよ。

スクリーンショット 2013-11-21 14.31.03ずっと見張っているからな。

スクリーンショット 2013-11-21 14.31.42データを盗んでいるときは静かにしていてね。

 

 

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Google、米37州と17億円で履歴追跡で和解

Safariの追跡拒否を迂回して、利用者の承諾なしで閲覧履歴の情報を追跡していたGoogleがNY州など37州と和解しました。

Googleによるトラッキング問題と和解は次のことを示唆します。

  • 履歴追跡拒否をONにした場合、トラッキングをしてはいけない。
  • 履歴追跡拒否がONのときトラッキングをすると、トラブルになる。
  • トラッキングしたことがバレても、罰金はなく、和解金は17億円程度ですむ。
  • トラッキングしないよりは和解金を払う覚悟でトラッキングした方が、Googleの利益・成長に寄与するかもしれない。
  • トラッキンングに対する和解金の大きさは割にあわないというほどに大きくない。

トラッキングによる損害の大きさが数値的・客観的に明確であり、集団訴訟でもおこされない限り、Googleがひるむことはないでしょうね。ブラウザの市場パイはGoogleのChromeが40%強であり、この意味は大きいです。Androidスマートフォンの普及がGoogleを下支えします。

おまけに、Firefoxの売上高の80%がGoogleとの取引によるものであれば、なにをかいわんやです。鬼門は独占禁止法ですね。

ファイル:Usage share of web browsers (Source StatCounter).svg

Googleが集めた個人情報はGoogleのもの?

米が外国指導者35人の通話盗聴、スノーデン氏文書で判明というロイター記事は、いくつかの重要なことを示唆しています。

今や、ネットワークにつながるものは何でもデジタル化され、世界中がインターネットでつながっています。そんなことは小学生でも知っています。だから、電話や電子メールが盗聴されたり、覗き見られるのは、やむを得ないことと諦めるべきですか。

盗聴やハッキングをしても犯罪にならない?
. ➡ 米国政府ならOK、個人ならNG。

米国政府/NSAは、電話の盗聴と電子メールへの不正アクセスを世界的な規模でやってきたようですね。これが本当なら、まるで”1984年”の監視国家と同等のことを合法の名のもとでやっていたことになります。フランスやドイツとの信頼関係が揺らいでいます。米国政府であれば、何でも許される。この思い上がりとも言える暴挙は、Googleにも通じるところがあるように感じます。ただし、今のところ、まだ”疑惑”として報道されていますし、事実だったかどうか、真偽のほどはわかりません。

しかし、米国政府ならOK、スノーデンならNoというのがマスメディが伝える情報の結論です。米国政府はスノーデンを犯罪者として逮捕し、裁判にかけようとしていますが、米国政府/NSAの盗聴・不正アクセスには逮捕される者も裁判にかけられる者も今のところいません。そして、とても不透明です。

米国には、何でもありということがよくわかりました。これでは、中国がインターネットを国家として監視しているのと同じです。性格的にはたいして変わりません。

監視社会になったことを再認識しておいた方が良さそうです。いつでも、どこでも覗き見られていることが常態で、自分だけがその例外だと考えるのは、全くの思い違いで、夢想に過ぎないでしょう。

Dec5464山に沈む夕日 2006.10.31

Googleが集めた個人情報はGoogleの財産か?
.  あなたにとやかく言われる筋合いのものでない。

米国政府の盗聴を受け、EUの個人情報保護強化の法制化が進みそうです。Googleなど、インターネット企業は反対しています。自分たちに不都合なことがあるから反対なのでしょう。何がそうなのでしょうか。きっとインターネットで集めた個人情報の財産権と強く関係しているのでしょうね。

Googleはインターネットで集めた世界中のインターネット利用者の個人情報を当の本人に開示していません。しかし、他方では、Googleは「収集した個人情報は、Googleの財産だし、権利があるのだから、契約により再利用しても法的に問題がない」という立場です。

ところが、EUは忘れられる権利も法制化しようとしています。「インターネット上の企業のサービスを使用したユーザーが個人情報の使用同意を撤回した場合、その企業は個人情報を消去するほか、グーグルなどの検索エンジンで個人情報を追跡するなどの義務を負う」

そんなことになれば、Googleのような企業には、余計な作業コストと義務が発生します。法制化は、Googleにとってはネガティブです。

EUがインターネットのユーザーに自分の個人情報の所有権を与えると、Googleには不都合が出て来ます。

そこで「デジタル革新が阻害され、雇用創出と経済成長が犠牲になりかねない」と反対の声を上げる訳です。モノは言いようです。その反対の声をGoogleが上げているかどうか知りませんが、Googleのデジタル革新と成長のためにインターネットが存在している訳ではありませんからね。

もちろん、「インターネットに個人情報は存在しませんよ」と大上段に構えられたら返すことばはありません。それに、Googleを信頼し、信用する手だってないことはありません。おっしゃる通りです。

IMGP5529雷山川の夕暮れ 2006.11.18

円安でも貿易収支の赤字が拡大

円安になれば輸出が増え、昔のように貿易収支は黒地になりそうなものです。しかし、製造業が海外に移転したため、赤字が拡大するのではないか、という見方があるようです。

佐々木融(JPモルガン・チェース銀行)がしびれを切らした米国投資家の日銀追加緩和期待というコラムで興味深い指摘をしています。

いくつか、ピックアップします。

  • 投資家の多くがアベノミクスの「第3の矢(成長戦略)」に対して「大胆な策がなかなか出てこない」としびれを切らしつつある。「出てきたとしても時間がかかりそう」と考えている。それで、日銀の追加緩和への期待を膨らましている。
  • インフレ目標2%に対して、足元のインフレ率上昇は、主にエネルギー価格の上昇に引っ張られたものだ。
  • 8月の消費者物価指数前年比は+0.9%。その主因はガソリン(+13.2%)などのエネルギー(+9.2%)価格上昇。
  • 8月の現金給与総額は前年比▲0.6%。
  • 政府や日銀が目標としているインフレの形ではない。
  • ドルに対しては強気な向きが多く、全体的に軟調に推移するドル相場に困惑。
  • 日本株に対しては強気な向きが大勢。
  • 少数ながらも日本株の先行きに懸念
    「円安の進展から市場参加者は日本企業の収益見通しに強気だが、日本企業の収益構造はすでにかなり変化しており、実際の先行き見通しは投資家が期待するほど強くはならないのではないか」
  • 円安が大幅に進んでいるのになぜ日本の貿易収支は悪化しているのか。
  • 輸出の伸び(前年同期比+6.9%)に対して、輸入の伸び(+11.9%)が大きく上回っている
  • 昨年11月以降、実質輸出は2.7%しか増えていないが、実質輸入は9.7%も増加している。
  • 今後円安が続いても、輸出の伸び以上に輸入が伸びることとなり、貿易収支は逆に悪化するような構造となっている可能性がある。

(示唆)

悪く言ってしまえば、多くの投資家は「アベノミクスはこれまで円安にサポートされてきたが、成長戦略が月並みで効果が見えてこないので、米国同様に中央銀行の金融緩和に期待するしかない」と考えてしまうのでしょうね。逆に言うと、日銀が動かなければ、円高にドライブされてしまうということなのでしょう。

それから、肝心のデフレ政策は、物価が上昇しても、賃金支給額が減少しているため、全体の消費パイが小さくなり、狙い通りになっていない。おまけに、円安は輸入増・貿易赤字拡大につながり、さらに物価を押し上げている、ということのようですね。これでは「わが暮らし楽にならず」です。

いっそのこと、「それならば円高になったほうがいい。アベノミクスもいらない」ということになれば、今後、どういうことになっていくのでしょう。金融取引ルールの変更(金融緩和)、事業構造の変革(リストラクチャリング)は20年くらい言い続けられたことだと思いますが、政治と経済が既存権益の維持と拡大に重心をおいて動いてしまうようでは、金融緩和は円安政策となり、リストラは首切りでチョンになってしまうことでしょう。やれやれですね。

IMG_2884秋の実り vs.「働けど 働けど わが暮らし 楽にならず」
= アベノミククス
= 安倍のみ「クスッ」

空売りでは儲けられない

金融緩和が続いている間、空売りでは儲けられない、というお話です。

米モメンタム株の空売り減少、度重なる失敗響く(ロイター)によると、米国では、金融緩和により株価は上昇してきたが、明らかに買われ過ぎ、高過ぎであるにもかかわらず、空売りをしかけたらさらに株価は上昇し、「空売りを試みた人々は、これまでのところ完敗だ。ある程度の空売りはまだ続いているはずだが、彼らは非常に慎重だ。決算発表後の相場調整に賭ける取引でさえリスクが高 くなった」そうです。

そうした銘柄のひとつがネットフリックス NFLX.Oで年初から260%上昇して$355、PERは105.48倍で同業他社の16.25倍とかけ離れています。適正価格は$50.04。明らかに買われ過ぎなのですが、空売り比率は5.5%と低調です。

「ある銘柄が馬鹿馬鹿しいほど割高だというだけでは、今後の下落を意味しない」として、空売りを仕掛けられないそうなのです。

IMG_0635日本で一番大きい鏡が発掘された平原遺跡 2013.10.19

日本の株価はPERが高く、20倍から25倍が平均になっています。高PERは人気が高いと言えばそれまでですが、まあ、どれもこれも人気が高くなったとき、本当はきっと異常の徴候が出ているのでしょうね。そんなとき言いたいことは、「業績や将来性がついてこない株高がどこまで長続きできるか?」ですよね。日本に限って、上げ過ぎということはないと思いますが、取引のの60%以上が外国人ですからねえ。

それで、ふと頭に浮かんだのは、個人の資金需要7年6カ月ぶり高水準に アベノミクスが牽引という日銀アンケート記事のタイトルでした。中身は読んでいません。これまで日銀も政府も、物価上昇=景気上昇だとして、金融市場にキャッシュをつぎこんできたのですが、借り手がいない、借り手の企業はすでに多くのキャッシュをもっており、投資先がない状態でした。ところが、この記事のタイトルは、日銀は個人の資金需要を増やすためにも金融緩和してきた、とも読めて少し楽しい気分になりました。借り手がいない中で政策の正当性を主張するのに、なんでもいいからポジティブなトピックスを絞り出したのは、ある意味、日銀・政府の金融政策の限界や破綻を暗示しているようで、またかという思いがしました。

IMG_0636756年、高祖山の斜面に怡土城(いと)が築かれた 2013.10.19

それでも、ロイター記事から学習しないといけないことは、中央銀行には逆らうな、という教訓です。それから、逆に、米国のものまねを日銀・政府がやっても二番煎じでうまくいかないというよりか、米ドル安が想定よりも速いスピードで進んだ場合、円高に切り返されてしまうか、インフレ・不景気に追いやられてしまう可能性が高い、ということです。去年までに円高は経験済みですが、これから先、インフレ・不景気は、増税、物価高、円安一服/景気減速、賃金上昇の挫折、消費低調と思わぬ魔のサイクルを描くリスクもあります。アベノミクスのツケを払う日が来たら、知らん顔はできませんし、暗い気持ちになります。

IMG_0638平原古墳は女帝の墓で卑弥呼ではと言われている 2013.10.19

それで、売買について考えると、日常生活の行動パタンは、「安かったら買い、高かったら買わないで現金を持っているか、貯金する」です。しかし、株式取引においては、「安かったら買い、高かったら売り」だけでなく、「高かったら売り、安かったら買い戻し」もあります。それで、時々、買われたことにより株価が高くなっても、それがロングによるものなのか、ショートカバーなのか見抜けず、失敗することもある訳です。

ええ、今はS&P500が史上最高値を更新しているのですから高過ぎでしょう。しかし、高過ぎだから暴落するということはなく、逆に、高いからさらに高くなるのがトレンドというものです。日本の株価は米国株価に連動するのですが、常に連動してはいません。隙をつかれたかのように下げます。逆に、米国株価は基軸通貨パワーを利用した米ドル安・他国通貨高により上昇を続けて来ました。

日本円は150円にはならないでしょう。でも、75円にはなるかもしれませんよね。76円は去年の2月のことですからね。アベノミクスで円安が安定的に続くかもしれないと考えるのは、幻想です。それに、たとえ円安が続いたとしても、円安が企業業績にネガティブに働かないと考えるのは、少し楽天的過ぎではありませんか?

IMG_0652平原遺跡は長い間歴史学者から疎んじられた 2013.10.19

円高におけるアベノミクスの有効性は?

円安を起爆剤にして日本経済の復活を狙ったアベノミクスは、円高に向かう過程では、その使命を終えてしまうものなのでしょうか?それとも、円高でも有効な施策なのでしょうか?

今のところ、円安と円高では、100円を維持できていない、という意味で円高に歩があるように見えます。今後、米国の金融緩和終了時期が先送りされ、米国経済の刺激策継続による失業率低下期待と株高維持が当面のFed政策になるなら、米ドル安・円高です。

アベノミクスの課題や脆弱さは、当初から円安政策により企業業績を好転させ、株価上昇を狙って来たところにあります。しかし、円安で浮かれ、踊っていてみたところで、ほかの政策が月並みで何十年も行われた経済政策とたいして差がないなら、アベノミクスは円高に飲み込まれる可能性が高いかもしれませんね。25年以上続いた円高・米ドル安トレンドを転換できたと考えるのは、少し思慮に欠けるかもしれません。それに、アベノミクスは材料で尽くし。マーケットはアベノミクスのおいしいところは食べ尽くした感があります。

そこで、直近の円高は6月15日 94.07円ですので、この日を原点にしてトレンドの傾向を見てみました。

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そうすると、先週末の終値で、EURUSDとUSDJPYのいずれも+2.37%の上昇となっていました。偶然の一致です。日本円は2.37%の円安、Euroは2.37%のEuro高です。言うまでもなく、基準日を変えれば、結果は変わります。

それで、Euroのトレンドを固定的にとらえたときのUSDJPYのシナリオを策定してみました。仮にEURUSDの値付けが適正だとして考えてみました。

  • ケース1:円安シナリオ
    Euro高・USD安は、米ドル安がEuroに吸収されている分だけ日本円に円安の跳ね返りがあってもいい。すなわち、USDJPYは売られ過ぎであり、あと2%程度の上昇があってもよい。つまり、100円/USDが現時点の本来価値になる。
  • ケース2:円高シナリオ
    EURUSDとUSDJPYは逆相関的な動きをするのが常なので、EURUSDの上昇分だけUSDJPYが下落して当然で、先週末の終値から▲2%の95.50円/USDが妥当。
    さもなければ、基準日の6月15日から▲2%の93円/USDになるのが妥当。

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ケース1の円安をサポートする考え方:

Fedの金融緩和継続は米国株価を破綻させなない働きをします。また、Q4はクリスマスシーズンに向けて消費が増え、景気の継続が株価を支えることが期待されます。よって米国株価は引き続き上昇することになり、リスク資産のEuroが買われEuro高、他方、アベノミクス効果により円安は必然的です。

米ドル安はEuroが吸収します。財政トラブル続きのEUこそ投資機会が大きく開かれているのですから、Euroは買いになります。そして、日本が円安で経済成長を持続することで、米国景気の持続やEUともシナジー効果を出し、世界的に行け行けになっていきます。

ケース2の円高をサポートする考え方:

一 番円高に効き目があるのは、Fedの金融緩和継続もそうですが、米国債の評価引き下げで、これは日銀の異次元緩和をたったの一回の引き下げで打ち消してし まいます。1月になれば、米国政府は債務上限の引き上げを再度議会と論じることになります。まだ、デフォルトリスクは去っていません。

確かに、クリスマスシーズンに向けて、米国株価は維持もしくは上昇する傾向があります。しかし、先週末、S&P500は最高値を更新しており、今年度末に向けて、株価がさらに上昇していけるかどうか、継続性に疑問が残ります。それは大きなチャレンジであり、ましてやあと3ヶ月間も高値にチャレンジし続けられ るかどうか、たいへん疑問です。Dow平均と異なり、S&P500は構成株式銘柄数も多いですから、米国はすでにバブっている可能性があります。

バブルがはじければ、円高・米ドル安は不可避です。

さて、今夜はどちらでしょうね。もちろん、それを決めるのはわたしではありません。それはマーケットのしごとです。そして、1ヶ月先のことは、まるで何もわかりません。

追記:

2時間足のチャートで見ると、USDJPYは上昇傾向、EURUSDは高値維持の状態です。このトレンドが継続すると読むのか、それともそうならないと読むか?まあ、どの道、マーケットが決めることですけど。

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ネット販売に対抗する量販店の失敗

ヤマダ電機が赤字決算を出しました。この日が家電量販店がネット販売に負けた記念日になったかどうか?

ヤマダ電機は中国進出に失敗したそうです。その原因のひとつは、反日キャンペーンの中国TVドラマに出て来る日本兵の山田という同じ名前が重なったことです。これに加えて、自社ビルの高値づかみで引くに引けなくなっています。国内では、ネット販売の最低価格に対抗するため、現場の店長に価格変更の裁量権を持たせたことも混乱に輪をかけたようです。それで赤字転落?何か違ます。

ポイント

  • 家電はネットの方が安く買える
  • 家電量販店はネット販売のショールーム化
  • 家電量販店は安く仕入れて安く売る戦略で誕生し、最寄りの電気店を潰した
  • ネット販売の興隆は潰された小売店の反撃と言えなくはない
  • 家電量販店で買うメリットが見つからない
  • 価格.comに行けば、知りたいことはたいていわかる
  • 家電量販店に行っても、メーカーの派遣要員が自社製品の自慢をするだけ
  • 家電量販店は終わっている(?)

冷静に考えれば、同じことが本当ならヨドバシカメラにもあてはまるはずです。

IMG_0178札幌パークホテル / 中島公園 @札幌市 2011.11.13

家電量販店の真の問題は、同じ商品がネット販売で安く売られているので、家電量販店では買ってもらえなくなったというようなことではありません。ひとことで言うと、家電量販店のサービスの質の低下がお客様からの信頼を得られない原因を作ってしまったのです。

どういうことかと言うと、家電量販店で商品説明をするのはメーカーの派遣要員であり、社員はレジ打ち専門で、商品知識ゼロです。おまけに、たとえば、PCとソフトウェアの売り場は違うため、まとめて買うと在庫調べや精算・配送の手続きで20分から30分かかるのはざらです。これでは、家電量販店で現物の商品を調べて、ネットで買っても効用は同じですから、ネットに流れるのは当然です。ネットならクリックしたら次の日に届けてくれますからね。

購入する側からすると、メーカーの人間ほど信用できないものはありません。自分のところの商品をいいと言うに決まっていますからね。量販店は、商品知識をメーカーにまかせることでコスト削減とサービス向上をしたつもりかもしれませんが、実際の効果は真逆でしょうね。そんな簡単なことがわからないから、価格競争をするのです。商品とサービスが同一なら、最後は価格で勝負。一番ありそうな単細胞シナリオです。

IMG_0184中島公園 @札幌市 2011.11.13

ところが、実際はどうかというと、そんな家電量販店の考えはまったくあてはまりません。価格.comには、どこが安いか、競合商品と比較するとどうか、購入したお客様の満足度や問題点は何かなど、知りたいことのほとんど全部が出ています。しかし、問題なのは、たいていの場合、書かれていることの意味がわからないか、完全に理解できないことです。なぜ型落ち商品を買ったらダメで、新商品の機能・性能のどれが買うに値するのか、さっぱりわからいのです。3D TVが割高でも買うに値するかどうか、判断する良い材料はどこにもありませんでしたし、それが一時的な流行で、あるいはメーカーの価格維持戦略のひとつで、やがてすたれるものなのかどうかもわかりませんでした。「それで、実際のところ、どうなの?」お客様は納得できる説明がほしいのです。

IMG_0186中島公園 @札幌市 2011.11.13

量販店の販売員から「スピーカーAとスピーカーBでは、価格・材質が違いが音質の差になっています」という説明を受けたことがあります。それでは何の意味もありません。「同じ入力ソース/機材を使ったとき、スピーカーAとスピーカーBではこの音域に差が出ます」というのであれば、もっと質問してみたいし、聴き比べたい気もします。スピーカーの材質の説明を受けたところで、何の役にも立ちません。

「東芝のWindows 8 PCとLenovo PCでは、できることは同じです」と言われているのと同じです。知りたいことは、メモリ容量が多ければ何がいいのか、CPUが速ければ自分の場合、何かいいことがあるのかどうか、そんなことです。自分にとっての効用について知りたいのです。

対面営業であれば、そうしたことについて総合的に勉強しておけば、どの商品が売れ筋で、お客様はどの点を評価しているか、故障率やクレームからみてどれが有利か、とお客様の知りたいことに一歩近づいてお話できるはずです。ところが、いつも、答えが返ってこないのです。家電量販店の教育システムはどこを向いているのでしょうね。それがちゃんとしていなければ、Amazon.comに負けるのはあたり前です。

それでも、ヨドバシカメラの故障・修理の受付はだいぶ進化してきています。故障原因について適切なコンサルができるようになってきています。以前は、「うっかり落としてボタンがきかなくなったのですね」、ピリオドだったのですが、最近では、「ケーブルがからまって落としたのなら、直接地面に落ちたのではなく、30cmのところで一旦とまってから落ちたのですね」くらいまでは聞き返してくれます。30cmから落ちたのと、170cmのところから落ちたのでは故障原因が違いますからね。

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しかし、売り場では、相変わらず、メーカーの派遣要員が巾をきかせています。最後は、最低価格保証で対応すればいい。

「ええ、Androidならどこのキャリアでも、どのメーカーでも同じですよ。どこにでも電話がかけられます。インターネットもできます。ところで、安堂ロイド君、お客様をiPhoneの売り場に案内して。」

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