Pocket WiFiの4つの接続方式

Pocket WiFiの接続方式として、次の4通りを検討・検証しました。これはSmall Network @Homeというコンセプトを実現する上で、どういう方式があるか、課題は何か、明らかにするために実施したものです。

モデル名

AirPlay

NAS接続先

備 考

1 イーサネットコンバータLTEルータ(親機)
➡ 子機(E’net conv.)
➡ 無線ルータ
➡ PC・Mac

Wireless切

無線ルータ

■ LTEスピードが上がらないとスピードが出ない。
■ 無線ルータが2台必要。
■ LTEルータの取り外しはシームレス。
■ クライアントの接続台数は制限される(10台まで)
2 PC有線ルータ化LTEルータ⇒USB
➡ PCルータ化
➡ 無線ルータ
➡ PC・Mac

Wireless切

無線ルータ

■ USB接続のため速度が速い。
■ ルータ化したPCは別の用途でも使えるが、設置場所の考慮が必要。
■ GL01Pは持ち出し後、USBの再接続が必要で面倒。
■ クライアントの接続台数は制限されない。
3 プライバシーセパレータ:OFFLTEルータ(親機)
➡ PC・Mac

Client mode

不可

AirMac Ex.

■ オーディオ/AVのデジタル化に難点。
■ LTEルータの取り外しはシームレス。
■ クライアントの接続台数は制限される(10台まで)。
4 PC無線ルータ化LTEルータ⇒USB
➡ PC無線ルータ化
➡ PC・Mac

Client mode

AirMac Ex.

■ SSIDのステルス化ができない。

3. NAS不可は、プライバシーセパレータを無効にしても、LAN Diskが見つからなかったことを意味します(要調査継続)。LAN Diskを諦め、OSのファイル共有で機能的には代用できます。将来、プライベートクラウド化を考えたとき、外側からPCにアクセスさせたくないという考えが働けば、容易に代案採用とはいきません。

パフォーマンスを上げるには、通信速度の速いWiFiルータを使い、PC/Mac間のデータ通信速度を上げることでインタネットアクセスも高速化できる。

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構築したいスモールネットワーク@homeとは?

フレッツ光などの固定電話回線を使わず、LTEルーターだけで家庭内にインターネット環境を構築するにはどうしたらいいか、整理しました。整理 にあたっては、1年間使ってみて、それが実際に使えるレベルにあるのか、通信速度や性能・品質・コストの面からもどうだったか反映させました。

ネットワーク構築にあたっては、①iTunesの楽曲をアンプまでデジタルで入れ、アンプでD/A変換をさせたい、②無線ルーターはNEC WR9500Nを使いたい、③iTunes楽曲、写真・動画を入れたストレージはNASで共有したい、④Macinsoth / PC / iPod Touch / iPadなどのクライアントが混在する環境に対応したい、というお客様の要望を実現することを前提にしました。

AVオーディシステムについては安価なミニコンポではなく、高価で本格的なコンポーネントで組まれていますが、まだAirPlayが実装されていま せん。そのため、アンプにデジタル入力してD/A変換させるのは、AirMac Expressを無線ルーターとしてではなくAirPlayを使うためだけに利用しようということになりました。

ネットワーク構築のための実証実験で使った機器は次の通りです。

  • PC: Windows 7
  • Mac: Mac OS 10.8
  • iPod Touch: iOS 6
  • iPad: iOS 6
  • EMobile Pocket WiFi GL01P
  • NEC WR9500N x 2台
  • AirMac Express

① Pocket WiFi➡イーサネットコンバータ➡無線ルーター

概要
LTEルーターを親機として、無線でイーサネットコンバータと接続し、ルーターと端末を接続する。端末からネットワークへのアクセスはwifi-homeが一元的に取りまとめる。これにより、LAN Diskの共有とAirPlayによるオーディオのデジタル化が可能になる。

設定上の注意事項
※ イーサネットコンバータ(NEC WR9500N)の設定は?
NEC WR9500NのModemスイッチをCNVにして次の設定を行う。
① PCとLANケーブルで接続
② Conv.電源切って10秒放置
③ Conv.の楽々スタートボタンを押しながら電源を入れる
➡コンバータモードLEDが緑に点滅
④ PCとConv.を有線でつなぎ、192.168.0.245で設定画面を出す
⑤ トップページ➡基本設定に行き、無線LAN設定のページでPocket WIFIのSSIDとパスワードを設定する

※ LAN Diskとの共有は?  Macではsmb://192.168.0.60/
※ 9500N(ルーター)配下の同一セグメント内に全クライアントを入れることがポイントになる。
※ この方式の優位性は、 LTEルーターを外に持ち出しても環境の再設定が必要ないことにある。また、ルーターの高速通信も享受できる。
※ AVアンプがAirPlay対応であれば、AirMac Expressは不要となる。
※ AirMac Expressはクライアントモードで無線ルーターに接続してもよい(イーサネットコンバータと同等)が、有線LANを外すこと。

スクリーンショット 2013-03-19 10.07.21

補足資料:AirMac Expressの設定(ワイアレスはオフ)

イーサネットコンバータとAirMac Expressは有線LANでつなぐ。今回は単にAirPlay機能を使いたいだけなので、AirMac Expressのワイアレスはオフにする。ルーティング機能がオフになるので、クライアントはAirMac Expressに無線LAN接続はできない。

イーサネットコンバータにAirMac Expressを無線接続したい場合、AirMac Expressをクライアントモード(無線LANによるイーサネットコンバータ)にする。この場合、AirMac Expressのイーサネットポートはクライアント向けであり、無線LANルーターにつなぐとおかしいことになる。AirMac Expressをクライアントモードで接続する例は④にある。

スクリーンショット 2013-03-19 9.58.42

② Pocket WiFiをUSB接続したPCを有線ルーター化➡無線ルーター

概要
LTEルーターをPClにUSBで接続し、親機とする。ここで言うPC有線ルーター化はインタネット接続の共有(有線接続)である。実際は、このPCはルーティングを目的としていないので後述する「PC無線ルーター化」に比べると、「PC有線ルーター化」という呼び方はやや混乱を招く。
9500Nルーター側の設定は「①イーサネットコンバータ」と同じになる(設定や配線を変更しなくても良い)。

LTEルーターのUSB接続は、USBドライバをインストールし、利用する。

設定上の注意事項
1.PCルータ化の設定はDOSまず次のDOSコマンドで行う。
netsh wlan set hostednetwork mode=allow
netsh wlan set hostednetwork ssid=wifi-thinkpad
netsh wlan set hostednetwork key=thinkpad@1234 keyusage=persistent
netsh wlan start hostednetwork

2. ネットワークアダプタの設定
① Pocket WiFiをUSBに接続する
② ネットワーク共有センター➡ 「アダプタの設定変更」
③ Pocket WiFiアダプタのプロパティをクリック➡共有タブをクリック➡「共有化」(有線LANアダプタを選ぶ)と「無効化の許可」を両方ともチェックする。

注意:共有化でWifiアダプタを選択すると、PCが無線ルーター化される。このケースの場合、スピードを重視したUSB➡有線LAN➡無線ルーターの接続を実現したいので有線LANアダプタを選ぶ。

※ この方式の優位性は、 LTEルーターとルーター間を高速化できること。面倒な点は、外に持ち出した場合、 LTEルーターをUSB接続しなおさないといけないことだ。
※ LTEルーターに接続するPCの無線LANは切断しておいた方が混乱がない。
※ ConnectifyだとUS$45(4,275円)もする。高過ぎ。無償版ではUSB接続がサポートされない。また、有線LANに接続された無線ルーターとLTEルーター(無線LAN経由)との接続もできない。

スクリーンショット 2013-03-19 9.54.11

④ Pocket WiFiをUSB接続したPC無線ルーター➡直接クライアント

概要
この方式は「②PC親機(PCルーター化)」と同じ設定で、違いは出口が有線LANではなく、PCルータ化された無線LANになる点である。この方式では、無線ルーターを使わず、PCそのものがルーターの働きをする。

設定上の注意事項
1.AirMac Expressとはクライアントモード(既存ネットワークへの追加)で接続する。これはイーサネットコンバータと同等機能になる。LAN DiskはAirMac Expressと有線接続する。
2. PC/Macの共有設定を有効にする

※ この方式の優位性は、 ルーター購入が不要なことである。ただし、通信速度がどの程度出るか確認が必要。セキュリティも要確認。少なくとも、PC無線ルーターの場合、SSIDのステルス化ができないので注意を要する。

スクリーンショット 2013-03-19 8.57.23